商品詳細
トワエモワリングには多様なスタイルがあります。本リングは装着時に指の長方向に渦巻き状モチーフが広がる、大変エレガントなデザインのもの。19世紀末から20世紀初頭のトワエモワに採用されることの多かった、存在感のあるスタイルです。台座のデザインは多少異なりますが、本スタイルはアールデコ期のリングでもたまに見かけることがあります。フランスでは「渦巻き状のトワエモワ」を意味する"toi et moi volutes"や"toi et moi à volutes"という呼び名が一般的です。また、それぞれ逆を向いた渦巻きを繋げたその形状から、"décor en S"(S字装飾の)と表現されることもあります。
メインストーン二つは、いずれもオールドマインカットのダイヤモンド。このカットは17世紀から存在しますが、19世紀~20世紀初頭のアンティークジュエリーに多く見られるものです。大きなキューレットサイズとそのクラウンの高さから、"demi-taille"(トランジションカット)ではない純粋なオールドカットであることがわかります。小さな輝きが密集してたくさん見えるラウンドブリリアントも素敵ですが、ひとつひとつのファセットが力強く輝くオールドマインカットも大変魅力的ですね。
完全なラウンドではないクッションシェイプのため、直径は場所により異なります。最小で3.1mm、最大で3.4mmですので、平均して直径3.25mmといったところでしょうか。大粒とまではいえませんが、オールドカットならではのクラウンの高さもありますので、ダイヤモンドとして十分存在感のあるサイズです。また、完全に計算されつくした現代のカットとは異なり、やや非対称な形状であったり、ガードルの一部に少しギザギザした原石の名残が残っていたりするのもアンティークならではの味わいといえるでしょう。本物のアンティークらしいジュエリーが欲しい、という方にうってつけのリングです。
華麗なデザインのシャンクには主にローズカットの小さなダイヤが8個留められています。このシャンクがメインストーンに負けずゴージャスに輝いているのは、ダイヤモンドに向けて光を強く反射するプラチナ台座と、両端に施されたミルグレイン装飾の効果です。縦に広がる渦巻き状シャンクは指の上面で広い面積を占めますので、必ずや手に視線を向けた方々の目を惹くことでしょう。
ダイヤモンドのトワエモワはエンゲージメントリングとしてもよく利用されます。ダイヤモンドの指輪がエンゲージメントリングとして使用された最初の記録として知られているのは、1477年にオーストリアのマクシミリアン大公がブルゴーニュ公女マリーとの婚約に際して、ウィーンの宮廷で贈ったものです(トワエモワではありません)。この個性的なリングはCATAWIKIでご覧いただくことができます。トワエモワとしてはナポレオンが後の皇后ジョゼフィーヌに贈ったダイヤモンドとサファイアの婚約指輪が有名ですね。トワエモワの歴史については当ショップのアンティーク物語「トワエモワとセレブリティ」で解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。
本リングは特別な日のおしゃれとしても、オンリーワンのエンゲージメントリングとしてもご利用いただけます。年齢を問わず手元を美しくゴージャスに魅せてくれますので、一生涯楽しめるアンティークジュエリーとしてご愛用ください。
指輪のサイズ直し(ご購入時初回は無償)をご希望の場合は事前にご相談ください。ご希望のサイズにリフォーム可能かお調べいたします。ご自分のリングサイズの調べ方はこちらの記事でご確認ください。