商品詳細
オパールと18個のダイヤモンドが留められた、アールデコ期のリングです。この時代らしいマニッシュなスタイルで、台座が広く高くデザインされているためボリューム感もあります。大きな存在感を放つ本リングには、誰もが思わず視線を奪われることでしょう。
アールデコはアヴァンギャルドや(ピカソで有名な)キュビズムを始点とする20世紀初頭のアート動向の先に位置するアートムーヴメントです。第1次世界大戦後のこの時期は、工業製品や近代的な都市生活が生まれ、そして栄えた時代。先進的な工業製品の機能的なスタイルを様式化したものがアールデコデザインです。直前のアールヌーボー期の非対称で自由奔放な曲線は否定され、幾何学図形をモチーフにしたシンプルなスタイルになりました。また、左右対称を意識したシンメトリーなデザインも大きな特徴。いずれも都会生活のモダンさや先進的な工業製品を表しているのです。
本リングはまさにこのアールデコを体現するデザインとなっています。カチッとした長方形のアウトラインはこの時代ならではといえるでしょう。シンプルなフォルムのオパールを中心に、直線的な印象の強いパーツが広がっていきます。また、横からご覧いただくと、台座が屋根のような三角形のベース上に作られているのがわかります。シャンクに合わせて曲線でデザインするであろう場所にまで直線を用いるアールデコデザインのこだわりに驚くばかり。1940年代のタンクリングを少し彷彿とさせるスタイルです。シャンクと台座の素材はこの時期に隆盛を誇ったホワイトゴールドで、シャンクにフクロウの刻印が押印されています。この刻印についてはアンティーク物語「フクロウ(Hibou)はフランス刻印のジョーカー?」をご参照ください。
センターに留められているのはカボションカットのホワイトオパール(ライトオパール)。緑、オレンジ、青の細かい遊色がバランス良く配置されています。派手すぎない落ち着いた配色がとても上品で、大きく目立つ遊色が苦手な方にぴったりの色合いです。オパールはモース硬度5~6.5程度と非常に柔らかく、表面にスクラッチがあります。その分、大幅に値引きさせていただいておりますので、気にならない方には非常にお買い得なお品です。オパールについては、アンティーク物語『スコット卿も裸足で逃げ出すオパールの麗しき伝説』をご参照ください。
ショルダーには計18個のローズカットダイヤモンドが留められているのですが、その配置もまさにアールデコ調といえるでしょう。一般的にこの組み合わせの定番スタイルは、オパールの外周をダイヤモンドが丸く囲むクラスターデザイン。それに対して、本リングではダイヤモンドが直線的に3個並び、その並びが各ショルダーに3列ずつセットされています。オパールそのものは円形ですが、全体から受ける印象は直線的。オパールを留める爪もカーブせずに真っすぐ伸びています。アールデコ後期の教科書ともいえるスタイルが際立つリングです。
本リングは、存在感はありながらも落ち着いた印象のものがよい、という方に最適。また、ユニセックスなデザインですので、男性の方でも十分ご利用いただけるのではないでしょうか。
指輪のサイズ直し(ご購入時初回は無償)をご希望の場合は事前にご相談ください。ご希望のサイズにリフォーム可能かお調べいたします。ご自分のリングサイズの調べ方はこちらの記事でご確認ください。