商品詳細
1900年代初頭、ベルエポック期にフランスで制作されたオールドヨーロピアンカットダイヤモンドのトワエモワです。
本リングでまず目を引くのは、メインストーンの脇に添えられた、ローズカットダイヤモンドが留められたクローバー装飾でしょう。このような三つ葉形のデザインは、シャムロック(Shamrock)として古くから親しまれてきました。伝承によれば、聖パトリックは三つ葉のシャムロックを用いて「父・子・聖霊」から成る三位一体を説いたといわれています。また、後世には三枚の葉を「信仰・希望・愛」の象徴とする解釈も親しまれるようになりました。
こちらもローズカットダイヤモンドが留められた両ショルダーは、それぞれが交わる方向にカーブしていますので、厳密な定義に拘らなければ、クロスオーバーリングの一種といってもいいかもしれません。クロスオーバーリングの詳細はアンティーク物語『アンティーク クロスオーバーリングとは?』をご参照ください。
メインストーン、クローバー(シャムロック)装飾、クロスオーバー風ショルダーが一体となった様は、まるでリボンモチーフのよう。このリングをデザインしたジュエラーの優れたデザインセンスが感じられます。また、一般的なトワエモワリングに比べてダイヤモンドがより密に配置されているため、石のきらびやかな輝きがより一層引き立って見えます。緻密に計算されたデザインだからこそ生まれる効果といえるでしょう。
「トワエモワ(Toi et Moi)」は、フランス語で「あなたと私」という意味。2つのメインストーンが隣り合って留められているのが特徴です。”Vous et Moi”(vousはtoiの丁寧な表現)と呼ばれることもあるこのリングデザインは、愛し合う二人を象徴したもので、エンゲージメントリングとして、あるいはバレンタインデーや結婚記念日などの贈り物として、世界中の人々に愛され続けています。1796年にナポレオンが後の皇后ジョゼフィーヌに贈った、しずく型のダイヤモンドとサファイアが隣り合ってセッティングされていた婚約指輪が世界初のトワエモワであったといわれていますが、「世界初」というのは、あくまでもアンティークジュエリーファン向けの伝説の一つでしょう。トワエモワの歴史については当ショップのアンティーク物語『トワエモワとセレブリティ』で解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。
本リングの二つのメインストーンはオールドヨーロピアンカットのダイヤモンドです。オールドヨーロピアンカットは、1890年~1930年代頃によく使われました。クラウンの高さとパビリオンの深さがともに大きいプロポーションのため、直径に対する重量(カラット数)が大きくなるのがオールドカットの特徴の一つです。また、キューレット(パビリオンの底面にある先端部分)のカットが大きいのもオールドカットならでは。本品でも、テーブル面を上からご覧いただくと、底面にモダンブリリアントカットには見られない、大きめ多角形をご確認いただけます。
シャンクはゴールド製、ダイヤモンドが留められている銀色の台座はプラチナです。シャンクには18Kゴールドを示すフランスのイーグルヘッド刻印が押印されています。
トワエモワのデザインをベースに、クローバー(シャムロック)装飾を自然に溶け込ませた完成度の高いデザインは、本リング最大の魅力といえるでしょう。ダイヤがぎっしりと敷き詰められていながら、着けると驚くほど軽やか。それでいて、しっかり自己主張もしてくれる、ベルエポックらしい絶妙なバランスを楽しめる一品です。定番のものとはひと味違う、少し個性的なデザインのトワエモワをお探しの方におすすめします。