商品詳細
7つのクローバーモチーフが円形に配置された、18Kゴールドのアールヌーボーらしいペンダントトップです。この時代らしい曲線と植物モチーフが融合したデザインはまさに優美の一言。フェミナンで軽やかな雰囲気を醸し出しています。花を思わせるクローバーモチーフがリースの円環に沿って丸く連なっているさまはまるで花輪のよう。自然と女性がメインテーマであったアールヌーボーの本質を見事に体現しているデザインです。
ヨーロッパでは三つ葉のクローバーも幸運や繁栄の象徴として親しまれてきました。四つ葉が強調される一方で、三つ葉のクローバーは日常生活における幸運や平和を象徴するものとされています。アールヌーボーの有機的で流れるようなラインとその葉の曲線は非常に相性が良く、クローバーモチーフを使った魅力的なデザインのジュエリーがこの時代に多く作られました。
クローバーの中心にはローズカットダイヤモンドが留められています。サイズを超える輝きを演出しているのはそのセッティング方法。オープンバックで留められていることにより背面から入り込む光と、ダイヤモンドを囲むプラチナのミルグレイン装飾がダイヤモンドの輝き増幅しているのです。
ダイヤモンドと共にこのペンダントを引き立てているのは、柔らかで優美な輝きを放つホワイトパール。真珠層が厚い天然真珠ならではの温かみのある光沢が上品で洗練された印象を与えています。下部にぶら下がるメインのパールは少しいびつなバロック風の形状です。他にはない唯一無二の個性が魅力のアンティークジュエリーにぴったりの素材といえるでしょう。
ペンダント本体は18Kゴールド製です。刻印は18Kゴールドを表すフランスのフクロウ。フクロウ刻印については、アンティーク物語「フクロウ(Hibou)はフランス刻印のジョーカー?」をご参照ください。
産業革命の大量生産に対するアンチテーゼからアールヌーボーが始まった、といわれています。この理念は皆様もよくご存知の通りイギリスのアーツ・アンド・クラフツの流れをくむもの。ジュエリー界に絞って深掘りすると、古典主義への対抗という動きも見えてきます。ここでいう古典主義とは、19世紀初頭の新古典主義や、19世紀中ごろから続いたエルトリア様式、古代ギリシャ・ローマ様式などへの古典回帰を指すものです。アールヌーボーには、この古典主義の堅苦しい規範に対する反動として現れたという側面もあるのです。自然の形態や曲線的なラインを取り入れたデザインを通じて、規範からの解放を追求しました。機械的な美術と一線を画すもの、と考えると産業革命に対するアンチテーゼと近いものであることがわかりますね。優美な曲線とクローバーが主役の本ブローチもまさにこの流れを体現するデザインとなっています。
胸元に優雅に垂らすのも素敵ですが、首元にフィットするよう短めのチェーンと合わせても美しく映えます。クローバーモチーフがもたらすアールヌーボーらしい自然の美しさが、きっとあなたの日常に特別な輝きを添えることでしょう。
※写真のチェーンは付属しません。