商品詳細
19世紀末から第一次世界大戦勃発までの期間、世界中のアーチストを巻き込んだアールヌーボームーヴメント。本ペンダントはアンティークジュエリーファンに大人気のアールヌーボー期に制作されたものです。リーフモチーフや曲線的なデザインはまさにこの時代の様式を体現するものといえるでしょう。
このタイプのアールヌーボーペンダントやブローチは筒状のフレームを加工して作られているケースが多いのですが、本ペンダントのフレームは18Kゴールドのフラットなプレートです。これは周囲をオープンワーク(透かし細工)のプレートで囲み、ペンダントに華やかなテイストと立体感を与えるため。上部の左右にはダイヤモンドが留められたプラチナのリーフモチーフが美しく垂れ下がり、アールヌーボージュエリー特有のナチュラリスティックなデザインが実現されています。
センターに5本の爪で留められているローズカットダイヤモンドを含め、使用されているダイヤはローズカットを中心としたシンプルなカットのものが合計22個。ダイヤモンドだけでは単調になりがちなカラーデザインにアクセントを与えているのが羽のようなプラチナモチーフ間に留められたエメラルドです。1ミリ強の小さめサイズですが、この小さな1個が全体の印象を引き締め、賑やかささえ感じさせてくれています。
ペンダントには天然のバロックパールがぶら下げられており、外形のスタイルと合わせ、1900年前後に大流行したラヴァリエールネックレスの影響も強く受けているようです。
刻印はフクロウとマスカロンです。フクロウの胸の数字からパリで押印されたことがわかります。マスカロンはプラチナの950‰を保証するもので、押印対象となるジュエリーはフクロウと同様の位置づけのものです(刻印が無いアンティーク・ヴィンテージジュエリーを公的機関で検査し押印)。
最後にアールヌーボー系ジュエリー商品説明恒例のアールヌーボーエピソードを一つ。皆さまはアールヌーボーの別名をいくつご存じですか?フランスではメトロの入口をデザインしたアールヌーボーの代表的人物Hector Guimardの名前をとって、ギマール様式(Style Guimard)と呼ぶことがあります。また、その曲線の多いデザインを少し揶揄して、ヌードル様式(style nouille)と呼ぶこともありました。古典主義や大量生産への反動から装飾的で曲線の多いアールヌーボーが生まれ、次に装飾的なアールヌーボーへの反動もありアールデコの直線的なデザインや幾何学模様が誕生しました。
背景にいろいろ物語のあるアンティークジュエリーの世界は楽しいですね。
ぜひ本ペンダントでアンティークジュエリーの世界を満喫してください。
※商品写真のチェーンは付属しません。
※フクロウ刻印の詳細はアンティーク物語「フクロウ(Hibou)はフランス刻印のジョーカー?」をご覧ください。