商品詳細
自然のモチーフを曲線的なデザインで表現した、まさにアールヌーボーらしいペンダントブローチです。アンティークジュエリーの中でも、可憐なアールヌーボーのペンダントやブローチは大変人気があります。
エレガントな雰囲気を醸し出す丸みを帯びたゴールドフレームには、2つの小さなお花があしらわれています。この2つの可憐な花のデザインは、アールヌーボー期のジュエリーに多く使われた様式化されたフラワーモチーフ。上のお花にはハーフカットされた天然真珠が、下のお花にはルビーが輝いています。パールのお花と葉の台座にはプラチナが用いられており、白い真珠をよりエレガントに見せています。また、パールとプラチナの透明感あふれるイメージが、情熱的な赤いルビーのお花との美しいコントラストを際立たせています。
その名前の通り、ペンダントとしてもブローチとしても使用できるところもこのお品の特徴です。大きすぎず、小さすぎず、さりげなく胸元を飾るサイズのペンダントブローチは胸元をすっきり、エレガントに見せてくれます。Cクラスプ留め具に18Kゴールドを示すフランスの「イーグルヘッド」の刻印とメーカーズマークが押印されています。
いったんお品から離れて、アールヌーボーを一般的な解説とは少し異なる視点で見てみましょう。
アールヌーボーに見られる特徴の一つは、それがトータル・アートであること。アールヌーボーでは、芸術("Beaux-Arts”。 建築や絵画などの主要芸術)と装飾美術("Arts Décoratifs"実用的な用途を持つもの:織物、宝石、陶磁器など)の境界が曖昧になったのです。みなさまよくご存じの画家のミュシャは、広告のために多くの絵を描くことで装飾美術にも広く関わりました。たとえば、モエ・エ・シャンドンのために多くの広告画を描いています。また、ジュエリーデザイナーのジョルジュ・フーケと共同で女優サラ・ベルナールのために製作したジュエリーラインはアールヌーボーを代表するジュエリーとして広く知られています。
現在でもその美と独創性が世界中で称賛されているアールヌーボーですが、その寿命はとても短いものでした。アールヌーボーは、堅苦しい規則や産業革命を起点とした大量生産へのアンチテーゼとしてアーティストたちが始めたムーヴメント。ところが、10年もしないうちにアールヌーボースタイルのジュエリーが大量生産されるようになり、その潮流に失望したビッグアーチストたちが早々にアールヌーボーから離れていったのです。
はかなくも短いアールヌーボー期の美を体現するこちらのペンダントブローチは、時を越えて輝き続けることでしょう。特別な日にも日常にもお楽しみいただけるこのスペシャルなお品の魅力をぜひご堪能ください。(商品写真のチェーンは付属しません。本体のみの販売です。)