商品詳細
19世紀後半に作られたオーバル型のペンダントトップです。ペンダントトップには艶やかなブラックカルセドニーが使用されており、18Kゴールドのフレームがその周りを囲んでいます。ペンダントの中央にはゴールドのクロスモチーフが配置され、その上にハーフカットの天然真珠が6個あしらわれています。この当時パールは非常に希少であったため、1粒のパールを2枚にスライスしてジュエリーなどの装飾品に使用するのが一般的でした。ルーペで大きく拡大して見ると、天然真珠特有のいびつな形状や小傷なども多少見られます。ただし、写真でご覧いただける通り、裸眼ではこのややいびつな形が歴史を感じさせるチャームポイントに。これこそアンティークジュエリーならではの味わい深さであるといえるでしょう。
18Kゴールドの重厚感とブラックカルセドニーの上品な光沢、そして天然真珠の照りのある美しい輝きが混然一体となり、上質でノーブルな雰囲気を醸し出しています。
ペンダントトップの裏面は装飾がないフラットなデザインなので、装着した際に胸元で回転する心配も少ないでしょう。オーバル型の丸みを帯びたフォルムは、フェミニンなイメージを際立たせています。また、ほどよい大きさがあるので、チェーンネックレスの代わりにリボンや皮ひもを通してチョーカーとして使用したり、大きさの異なるペンダントネックレスやパールネックレスとの重ね付けをしても大変素敵です。
19世紀、特に1960年代以降は英国ヴィクトリア女王の影響もあり、モーニングジュエリーが人気を博しました。黒いカラーと十字架モチーフの本ペンダントは、時代的にもまさにモーニングジュエリー。1870年代には本品のようなデザインのオーバル型のロケットペンダントが大流行し、ファッションに敏感でシックなデザインを好むパリジェンヌの心も鷲掴みにしたようです(本品はロケットではありません)。この時期、パリの宝石店は黒いジュエリーで埋め尽くされたほどです。本ペンダントは、当時のエレガントなスタイルと流行を反映した19世紀のジュエリーの美しさと歴史的な背景を象徴するお品であるといえるでしょう。
刻印はありませんが、当店にて科学的な検査を行い、18Kゴールドであることを確認しています。
ペンダントトップのみの販売で、ネックレスチェーンやジュエリーボックスは商品に含まれません。