アンティークジュエリーを求めて南仏まで移動
早朝、パリを出発し、フランスアンティーク家具の買い付け時代に何度も訪れ、慣れ親しんだ南仏へ移動します。旅費を節約するために格安新幹線OUIGOを利用して、パリから約2時間半の旅です。駅のブランジェリーで買った焼きたてのパンを頬張りながら、美しい朝焼けを眺めながらの旅なので、あっという間です。
車窓から見える壮大な土地に広がるダイナミックな朝焼けの風景はドラマチックで、まるで時の流れのよう。これからどのような冒険が待っているのか、胸が高鳴ります。
まずは駅でレンタカーを借りて、リージョナルジュエリーをはじめ、アンティークジュエリーの宝庫と言われる南仏中を、これからハンティングします。また、価格面や希少性の観点からも、南仏での活動は私たちにとって、フランス買い付けの要となっています。
連日、南仏でもパリ同様になじみのディーラーのプライベートサロンを中心に訪問します。この日は「フレンチジェット」がアクセントになった豪華な金のネックレスや希少なリージョナルジュエリーをいくつか持ち帰ることができました。
黒と金の配色。本当に素敵な組み合わせだと思いませんか?どのような淑女がこのネックレスを身に着けていたのか、想像力が膨らんでしまいます。フランスでもイギリス ヴィクトリアン時代に世界を風靡した黒いモーニングジュエリーが大流行し、パリの宝飾店は黒いジュエリーで埋め尽くされたこともありました。ファッションに敏感でシックな装いを好むパリジェンヌ。いまも昔も変わりありませんね。
また、南仏には懐かしい友人たちもた多くおり、私たちにとっては第二の故郷に戻ってきたような感覚です。仕事であっても、懐かしい景色を見たり、友人たちと再会することで心が和み、長旅の疲れも癒されます。また、コロナ禍で長い間連絡が取れず心配していた、アンティーク家具の買い付け時代にお世話になったシニア世代の友人たちも、皆元気そうで安心しました。
今回、南仏を訪れた目的の一つは、アンティークジュエリーファンの憧れ「ペルピニャンガーネット」のジュエリーを仕入れることでした。そのために現地のアンティークディーラー仲間に連絡を取り、日本を出国する前から様々な施策を練っていました。その努力が実を結び、フランスでも希少な幻のガーネットと称されるカタルーニャ産ペルピニャンガーネットをいくつか仕入れることができました!ペルピニャンガーネットの詳細については、アンティーク物語「ペルピニャンガーネット詳説」をご覧ください。
かつて、この地にあった鉱山で産出された、艶やかな赤紫色のガーネットを使用して職人が丹精込めて制作した、ため息が出るほど美しいクロスです。
フランスでの今回のアンティークジュエリーの旅はこちらの南仏編が最後になります。いかがでしたでしょうか。少しでも私たちのフランスでの活動や買い付け秘話をお伝えすることができれば幸いです。これからも本物との出会いを求めて、メゾンマエアス アンティークジュエリーの旅は続きます。
フランス、また会う日まで!
France, jusqu'à notre prochaine rencontre !