風光明媚、パリ近郊の地方都市

 フランスシャルトルの教会

アンティークジュエリーの宝庫であり、激戦区でもあるパリを離れ、レンタカーでパリ近郊の各地方都市で開催されるプロ向けのアンティークフェアーに向かいます。ひとたびパリの街を離れると、すぐに田園地帯が広がる長閑な光景が見えてくるのに驚きます。日本で田舎に住んでいる私たちにとっては、たまに都会の刺激を受けるのは新鮮でよいものですが、やはり心落ち着くのは自然の景色です。

これから数日間、早朝から開かれるプロフェッショナル向けのアンティークフェアーでお宝探しに精を出します。世界中からディーラー、バイヤーたちが集結するので、フランス語だけではなく英語や中国語などさまざまな言語が飛び交うインターナショナルな雰囲気です。コロナ禍で長い間、疎遠だった売り手やバイヤーたちとも再会できました。スタートの合図が出るまで、スタンドでコーヒーとクロワッサンをつまみながら、彼らと束の間のおしゃべりを楽しみます。スタートの合図が鳴った途端、みんな一斉に各々の目的の場所に走り去っていきました。

綺麗に陳列されたものを一度にたくさん効率的に見ることができるパリのプライベートサロンとは異なり、広大な敷地内の限られたアンティークジュエリーを扱うスタンドを見つけては立ち止まり、お目当てのものがないかをまるで宝探しをしているかのように一点ずつ品定めしていきます。

フランス アンティーク市場 ジュエリーハンティング

このような広い会場で効率よく回ることは難しいため、相性の合う売り手のスタンドを見つけたら、売り手と話をしながらじっくりと目に留まったジュエリーを確認するといった感じです。また売り手と親しくなると、次回以降は優先的に良い品や探している品を仕入れてもらえたり、プライベートサロンに招待されたり、より良心的な値段で交渉することもできるようになるので、アンティーク家具の買い付け時代もそうでしたが、売り手との信頼関係を築くことが大切です。

フランスシャルトルのアンティークフェアー          

早朝6時から活動しても、一日の収穫が数個ということも決して珍しくありません。今回は数は少ないながらも、お宝の中のお宝をいくつか手に入れることができ、まずまずの収穫がありましたので幸運でした。よろしければ、オンラインショップをご覧になってみてくださいね。

連日、別のアンティークフェアーの開催地へと移動します。長旅の疲れを癒してくれる絵画のような美しい夕日を見ながら、ビジネスホテルの小さな部屋でサービスエリアやスーパーで買った惣菜と少しワインをいただきながら、次の日の戦略を練るのが買い付けの旅での唯一の楽しみです。

フランスシャルトルホテルからの景色

次回は、南仏編になります。お楽しみに!